Story

彼らは果たしてヒトラーの命令に背けるのか。この映画は、事件がおこる前日の1941年、10月19日から10月22日までの4日間を描いている。

1941年、10月19日。

ドイツ占領下のフランス。 大西洋を西に抱くロワール=アトランティック県、シャトーブリアン郡のショワゼル収容所。そこにはドイツの占領に反対する行動をとった者や共産主義者など、政治犯とされる人々が多く収容されていた。その中に占領批判のビラを映画館で配って逮捕された、まだ17歳の少年ギィ・モケがいた。

10月20日。

近くの街ナントで1人のドイツ将校が暗殺される。事件の報せがパリのドイツ軍司令部に届いた。ドイツ将校でありながら、いずれも反ナチであるシュテュルプナーゲル将軍、シュパイデル大佐、軍司令部付きエルンスト・ユンガー大尉の3人は、「犯人を早急に逮捕しないとベルリンは過度の報復を要求してくる」と危険を感じた。だが、司令部にやってきた駐仏ドイツ大使アベッツが告げたのは、「総統は報復として、収容所のフランス人150名の命を要求している」という冷酷な命令だった。

10月21日。

シュテュルプナーゲル将軍はじめドイツ軍司令部は、何とかヒトラーの命令を回避しようと努力をつづける。 一方、シャトーブリアン郡庁舎では、フランス人の副知事ルコルヌが、銃殺される人質のリストづくりを命じられ、ドイツ軍司令官は政治犯が多いショワゼル収容所から人質を選択することを決定する。そして、作成された人質のリスト。そこには、収容所で最も若いギィ、明日には釈放されるはずのクロード、リーダー格のタンボーらの名前があった……。

10月22日。

パリの軍司令部で、シャトーブリアンの郡庁舎で、そして収容所で。動き始めた歯車を止めることはできるのか……。