ルイ14世の死

ALBERT SERRA

1975年、スペイン・カタルーニャ州、バニョラス生まれ。「21世紀の前衛」と称され、世界的注目を集める映画作家、アーティスト。自身の村の知人たちを配役し、ドン・キホーテとサンチョ・パンサが昼も夜もただ荒野を彷徨う、過去に誰も見たことがないような作風の長編劇映画第1作『騎士の名誉』がカンヌ国際映画祭監督週間で上映され、世界の批評家たちを驚かせる。つづく『鳥の歌』では、同じく村人たちを配役し、キリストの誕生を祝福するため東方からやってくる三賢人の、愚痴をこぼしながらも共に歩み続ける長き旅をモノクロ映像で描き、さらに瞠目される。2013年の『私の死の物語』ではプロの舞台俳優とアマチュア俳優をキャスティングし、カサノヴァとドラキュラの出会いをロマン主義的な退廃と暴力で描き、見事ロカルノ国際映画祭でグランプリを受賞。本作『ルイ14世の死』は長編劇映画4作目となり、世界プレミアとなったカンヌ国際映画祭では「今年のカンヌで最も美しい映画」(リベラシオン紙)と賞賛された。サルバドール・ダリを偏愛し、ブニュエル、ファスビンダー、ソクーロフ、グラウベル・ローシャなどを敬愛し、映画のみならず、戯曲の執筆、映像によるインスタレーション、パフォーマンスなど手掛ける異才。2013年にはパリのポンピドゥーセンターにて大規模な回顧展が開催され、2018年2月にはベルリンのフォルクスビューネ劇場でイングリット・カーフェン、ヘルムート・バーガーを主演に迎えた舞台『リベルテ』を初演し、喝采を浴びる。

フィルモグラフィー(長編劇映画)

2006
「騎士の名誉」
Honor de cavalleria / Honor of the Knights

カンヌ国際映画祭監督週間出品/バルセロナ映画賞最優秀新人監督賞、最優秀カタルーニャ語作品賞/アントレーヴ映画祭グランプリ/スプリット国際映画祭特別賞/トリノ映画祭最優秀脚本賞、トリノ市最優秀作品賞、特別審査員賞(パフォーマンス賞)/ウィーン映画祭FIPRESCI賞

2008
「鳥の歌」
El cant dels ocells/ Birdsong

カンヌ国際映画祭監督週間出品/アントレーヴ映画祭グランプリ/ガウディ賞最優秀監督賞、最優秀撮影賞、最優秀カタルーニャ語作品賞/スプリット国際映画祭グランプリ

2013
「私の死の物語」
Histoire de ma mort / Story of my Death

ロカルノ国際映画祭グランプリ(金豹賞)/ガウディ賞最優秀衣裳デザイン賞

2016
『ルイ14世の死』
La mort de Louis XIV / The Death of Louis XIV

カンヌ国際映画祭特別招待作品/シネフォリア映画賞グランプリ/フェロズ賞特別賞/ガウディ賞最優秀衣裳デザイン賞、最優秀メーキャップ&ヘア賞/国際シネフィル協会賞ICS賞/国際オンライン映画賞最優秀主演男優賞/オンライン映画批評家協会賞OFCS賞/エルサレム映画祭最優秀インターナショナル作品賞/リュミエール賞最優秀主演男優賞、最優秀撮影賞/ジャン・ヴィゴ賞最優秀作品賞(ジャン・ヴィゴ賞)

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