緑はよみがえる

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アジアーゴ高原

アジアーゴは、ヴェネト州にある、人口約6,400人の基礎自治体(コムーネ)。民族的にも文化的にも周辺地域とは異なり、ドイツ語系の少数言語チンブロ語がかつて住民の母語として話されていた。劇中、ナポリ出身の兵士に、歌をせがむオーストリア兵士の言葉もチンブロ語である。この一帯は、第一次世界大戦の激戦地としてアーネスト・ヘミングウェイの「武器よさらば」の舞台となったことでも知られる。冬はスキー、夏はハイキングやゴルフなどで賑わうリゾート地であり、名産品としてチーズがよく知られる。

第一次世界大戦

1914年(大正3年)から1918年(大正7年)にかけて戦われた人類史上最初の世界大戦である。ドイツ・オーストリア・オスマン帝国・ブルガリアからなる中央同盟国(同盟国とも称する)と、三国協商を形成していたイギリス・フランス・ロシアを中心とする連合国(協商国とも称する)が戦った。後に日本、イタリア、アメリカ合衆国も連合国側に立ち参戦した他、イギリス、フランス等の植民地だったインド、アフリカ諸国、オーストラリア等も参戦し、世界大戦に発展した。
イタリアは、ドイツ・オーストリアと三国同盟を結んでいたが二国への不信感から、同盟を破棄し1915年5月23日、連合国側としてオーストリアに宣戦布告した。オーストリアに占領されたトレンティーノやトリエステといった「未回収のイタリア」を奪回する事を目指した。当初「短期決戦で、クリスマスまでには家に帰れる」という楽観的なムードが漂い、多くの若者たちが騎士道精神に彩られたヒロイズムと国家宣伝に煽られ、自ら軍隊へと志願した。しかし、塹壕戦という守り中心の戦いは一進一退を繰り返し多くの犠牲者を出した。最終的に1918年11月3日イタリアとオーストリアはヴィラ・ジュスティ休戦協定を締結、翌4日に発効され休戦した。