スタッフ

撮影監督:サヨムプー・ムックディープロムLead Cinematographer:Sayombhu Mukdeeprom

1970年生まれ。バンコクのチュラーロンコーン大学コミュニケーション・アート学部を卒業。映画とスチール写真を専攻。カメラマンとしての最初の映画がウィーラセタクン監督の『ブリスフリー・ユアーズ』(2002)である。以後フリーの撮影監督として、長編映画、コマーシャルにわたって活躍。代表的な作品に『ミッドナイト、マイ・ラヴ』(2005)、ヨンユット・トンコントーンによる『アタック・ナンバーハーフ』(2000)、『アタック・ナンバーハーフ2 全員集合!』(2003)、『M.A.I.D.』(2004)がある。ウィーラセタクン監督の『世紀の光』(2006)でも撮影監督を務めている。

編集&ポスト・スーパーバイザー:リー・チャタメイティクンEditor and Post Supervisor:Lee Chatametikool

ニューヨークとバンコクで映画編集者、ポスト・プロダクション・プロデューサーとして働くとともに、自身の短編を製作。2001年、ニューヨークからバンコクに渡り、ウィーラセタクン監督の『ブリスフリー・ユアーズ』に携わる。以後、この十年で最も重要なタイ映画を編集している。『世紀の光』(2006)と、クリス・チョン・チャン・フイの『カラオケ』(2009)で二度、アジア映画賞最優秀編集賞を受賞。

音響設計:アクリットチャラァーム・カラヤナミットLead Sound Designer:Akritchalerm Kalayanamitr

『トロピカル・マラディ』以来、アピチャッポン・ウィーラセタクン作品のすべてに関わる。2008年に、音響面の協力者であるコウイチ・シミズと共に、オープン・アート・スペースSOL(自由の空間)を設立。二人は2008年、第37回ロッテルダム国際映画祭に招かれ、サウンド・インスタレーションを展示。最近作に、ペンエーグ・ラッタナルアーンの『ニンフ』(2009)、アノーチャー・スウィッチャーゴーンポンの『ありふれた話』、河瀨直美『七夜待』(2008)、アディトヤ・アサラト『ワンダフル・タウン』があり、『ワンダフル・タウン』では2008年のブエノスアイレス・インディペンデント映画祭で最優秀サウンド・デザイン賞を受賞した。

音響:清水宏一Sound:Koichi Shimizu

日本生まれ。NYで音響を学び、2003年にタイに移る。
テレビコマーシャル、映画音楽、コンサートやバンドのプロデュース、インスタレーションなど多岐に渡って活動。レーベル「SO::ON Dry FLOWER」を設立し、ミュージシャンを発掘してCDをリリースするほか、ショーケースを主宰するなど、タイ国内外で活躍している。

映画音楽では、アピチャッポン・ウィーラセタクン監督のほかに、ペンエーグ・ラッタナルアーン監督、アーティット・アッサラット監督といった、国際的な賞を受賞した監督と組んで仕事をしている。
代表作に『インビジブル・ウェーブ』(ペンエーグ・ラッタナルアーン監督・2006)、『世紀の光』(アピチャッポン・ウィーラセタクン監督・2006年)、『ワンダフルタウン』(アーティット・アッサラット監督・2008)など。

製作:イルミネーション・フィルムズllluminations Films presents

製作者サイモン・フィールドとキース・グリフィスが運営している。映画シリーズ「ニュー・クラウンド・ホープ」を製作総指揮し、その中にはバフマン・ゴバディ、マハマット=サレー・ハルーン、ツァイ・ミンリャン、ガリン・ヌグロホ、パス・エンシナらによる長編、およびアピチャポン・ウィーラセタクンの『世紀の光』がある。また、ウィーラセタクン監督の大規模なプロジェクト「PRIMITIVE」も製作している。
進行中の企画として、クエイ兄弟の『砂時計サナトリウム』、クララ・ヴァン・グール監督予定のヘンリー・ジェームズ『密林の獣』、ピーター・ストリックランドの『バーベリアン・サウンド・スタジオ』など。ポスト・プロダクション中の作品にデイヴ・マッキーンの第2長編『ルナ』と、パトリック・ケイラーの『廃墟のロビンソン』がある。最近完成した作品としてはヤン・シュワンクマイエル『サヴァイヴィング・ライフ』、クリス・プチの長編ドキュメンタリー『コンテント』がある。

キャスト

ブンミ:タナパット・サーイセイマーBoonmee:Thanapat Saisaymar

東北部出身の屋根ふき職人。バンコクに移住し、建設現場で働いていた。演技の経験はなかったが、その表情や声が監督の心をとらえ、映画初出演。本作出演後、テレビ・コマーシャル数本に出演。映画出演時、実はまだ40歳という若さだった。

ジェン:ジェンチラー・ポンパスJen:Jenjira Pongpas

ウィーラセタクン監督と初めて出会ったのは、『ブリスフリー・ユアーズ』のキャスティングのため、彼女が俳優たちを彼のオフィスに連れてきた時のこと。何度か面接を重ねるうち、監督は彼女を主役に抜擢することに決めた。ウィーラセタクン監督作品以外でも、映画、広告、テレビ・ショーなどで活躍。2003年に自転車事故で足を悪くして以来、演技を中断していたが、ウィーラセタクン監督は彼女をキャスティングしている。現在、手芸品で生計を立てている。

トン:サックダー・ケァウブアディーTong:Sakda Kaewbuadee

1978年、カンチャナブリ(タイ西部)生まれ。学業のため、幼い頃に僧籍に入る。高校卒業後、バンコクに移住。ケンタッキー・フライド・チキンの売り子、セブン・イレブンの店員など様々な職業を経験。4年後、1年間入隊し、その後僧侶となる。その後バンコクに戻り、通信会社に勤務。この頃『トロピカル・マラディ』の兵士の役にキャスティングされた。以降ウィーラセタクン監督作品の常連となり、『世紀の光』では僧侶を演じている。

フエイ(ブンミの妻):ナッタカーン・アパイウォンHuay(Boonmee's Wife):Natthakarn Aphaiwonk

1966年、サコンナコン(タイ北東部)生まれ。10代の頃は、ウェイトレス、行商、露店の売り子など、様々な職に就く。その後、夫と共に、野外での映画上映に携わり、11年間、東北部を旅しながら、映画を上映した。その後、短期間仏道に入った後、バンコクに。現在はレストランで歌手を務め、この7年間、ステージに上がっている。